中学生向けに英語が好き・得意になる教材を紹介しようと思った。ただし、そのうち一つは鬼畜系。 | 半田、阿久比の学習塾 レッツ

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中学生向けに英語が好き・得意になる教材を紹介しようと思った。ただし、そのうち一つは鬼畜系。


[ 2011年4月14日 ] [ asuki ] [ blog ]

本気になったら選びたい英語の参考書

こんにちは、英語教えてる人、あすきです。中学校の英語というのは、結構厄介で、憶えることが少ない割に学校の勉強だけでは点数が取りにくい、そして英語を好きになれない、という人が多いと感じています。現行の知多地域の公立中学の指導方針に当たる知多カリキュラムの中ではSVOCを指導できないため、名古屋地区の生徒に比べ文の成り立ちにとくに弱いと言われています。そこで五文型を軸に今回は話を展開していきます。今回の記事は以下の方々に読んでいただきたい記事です。

  • 中学校の英語の教材を探してる
  • 高校に受かるだけじゃない英語力を身につけたい。
  • 英語が嫌いだけど好きになりたい中学生
  • 自分は英語が得意だと思ってるけど謙虚だから口には出さない中学生

公立中学校向けの英語教材というのは非常に難しくて、何に照準を合わせるかによって選ぶものは様々です。というのも特に愛知県では中学校英語と高校英語の間に彦星、織姫も諦めちゃうぐらいの深くて大きい河が流れています。「中学校までは英語出来てたはず」子ちゃんが大量に作られる構造です。で、高校生の大学受験まで指導している僕としては、「分からない奴は全部おぼえちゃえ☆」とは言えないわけです。「高校受験英語」に近づけば近づくほど、「高校で学ぶ英語」から離れていってしまいます。受験を乗り切る英語が英語だと勘違いしてしまう…。高校で英語ができなくなる原因がこれです。もはや科目名を「英語」じゃなくて「暗記」に変えた方がしっくりきますね。目先の受験ばかりだと、入学後に伸びない、嫌いになる…。受かればそれでおしまいですか?ちがいますよね。このジレンマに多くの指導者が頭を悩ませているのではないでしょうか?そんな中、今回は「本気になった中学生に薦めたい」参考書三冊を選らんでみました。高校に入った後も伸びる教材ですよ。うち、一冊は参考にならないこと請け合いです!自信あり!

原理原則にこだわる

(急いでいる方は次のページへどうぞ)私は原理原則に忠実です。つまり英文法を腐るほどやらせます。(楽しくね!)原理原則知ってれば、覚えることってすごく少なくなるじゃないですか。「分からんことは、とりあえず、覚える」姿勢を続けているといつか破綻するんですよね。その瞬間に「英語嫌い」になる例をたっくさん見てきました。今回は「高校に受かる」英語ではなく、「長い目で見て伸びる」ための教材選びという、どう考えても需要なさそうな記事なんですけどね、実際中学校のときにこれをやってくれた子が例外なく抜群に伸びてるんで嬉しくなって書いてます。教材としてはトコトン、英語の原理原則に忠実なものを選びました。

単語の暗記も楽しめる!

(急いでいる方は次のページへどうぞ)原理原則を知ってると覚えることが少なくなる例を少し。(今からしばらくの内容はトリビアレベルの話です。)たとえば英単語。century,percent,cent.これらに共通してるのはcentという単語です。そしてこれは「100」を表していますよね。100年は一世紀でcentury、perというのは「あたり」という意味で「100あたりの割合」なので百分率、パーセント。また1ドルの100分の1は1セントです。

cent=百、100

また次はpedという単語について。ペディキュアというのはpedicureですね。マニュキュアの足バージョンです。(マニュは手という意味。マニュアルとか)ペダルもそうですね、pedal。

ped=足

ほらped、足に関係してる。そこで、centとpedを足してみましょうか。

cent+ped=百+足

centipede、百足。つまりムカデです。これ面白くないですか?日本語の漢字と対応してるんですよ。「むかで」を変換してみてください。どうでもいいですけど、たぶんcentimanは千手観音のことだと思います。(せんと君かもしれない。)でなにが言いたいかといいますと、もう、忘れませんよね、centとped。それにムカデも。あとは部品の組み合わせ。単語10個覚えるとそれでおしまいなんですが、部品は組み合わせることができるので爆発的に語彙が増えます。

10個から2つ取り出す順列なので、10P2=10×9=90個となります。実際は並び方に規則性があるため、2の階乗で割るので45個の単語に相当する語彙力が身に着くのです。

単語10個覚えるのと部品10個覚えるのだったらこの時点で4.5倍覚えています。逆に言うと4.5分の1の労力で覚えたことになる。(実際はそううまくはいきません。接頭辞、接尾語、語幹の組み合わせはなんでもくっつくわけじゃないので)英文法というのも原理原則ですね。だって教科書の文章暗記しなくてもいいじゃないですか、文法知ってたら。その場で訳せちゃうんだから。暗唱、暗唱、丸暗記はすごく効果があるので否定しません。が、これで英語嫌いになってる子がたくさんいるので「悲しいな」、と。でも英文法知ってたら、丸暗記ではない。こういう仕組みなんだって分かる。覚えるのが楽になる。ハードル下がる。だから本来文法を学ぶってのはとってもexcitingなはずなんです。でも実際は中学生の敵になっちゃってる。でもそこに、理解or納得が伴えば意外に楽しんでやってくれるんですよ。現場の先生たちは分かっていながらできないのだと思います。学校の先生を責めないであげて下さい。時間が足りないのです。

英語嫌いな子が何とかしたいと思った時

と、私の参考書を選ぶ基準や指導方針を理解していただいたところで、オススメな教材たちを列挙していくことにしましょう。

基本にカエル英語の本

基本にカエル英語の本 英文法入門 レベル1
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基本にカエル英語の本 英文法入門 レベル2
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基本にカエル英語の本 英文法入門 レベル3
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この参考書のいいところはまず絵が可愛いこと。カエル好きにはたまらない一冊です。最短距離で、「英語の考え方」が身に付きます。例外はひとまず置いておいて、英語というものに共通する、「主語+動詞+X」という構造を体の髄までしみこませることに向いています。中学生、というか初学者には「何が重要で何が重要じゃないのか」がまず分かっていません。重要だと思しき点に絞っている時点で、最短の努力で最高のパフォーマンスを約束してくれる一冊です。また、その指導方針もとっても素敵。一貫して英作文をさせます。「この文章を英語にしてみよう!」→「あれ?できないね?」→「実はこうやってやれば書けるんだ!」(じゃじゃーん!)と、決して押し付けず、自然と知りたくなるように設計されています。実際うちの生徒たちもこの本で英語を好きになった、という子が多いです。そしてそして!なんといつも決まった手順で問題を解かせてくれるのです!これは本当に素晴らしい!まず日本語を主語・動詞・形容詞などに分けます。その後、英語の文型に並び代えます。ならびかえた後、日本語を英語に置換します。一貫してるのでできない子でも大丈夫!説明するのが難しいので、是非一度書店で立ち読みしてみてください!キーワードで表すと、こんな参考書です。

英語力を高める、というだけであくまでも実力アップを狙っています。教科書準拠ではないので、定期テストの結果をすぐに求める方は教科書ガイドとかを使ったほうがいいと思います。基本にカエルの範囲が入ってなければ教科書ガイドやったところでただの暗記になってしまいそうなものですが…。英語は基礎力、です。学校の勉強+基本にカエルで乗り切ってください。

エッセンスだけを徹底的に。苦手な子にオススメ。ほぼ絵本。

カエルだか何だか知らないけれど、もっとガッツリやりたい子なら

よくわかんないけど、絵本なんかで勉強できるかい!もっとしっかりやりたいんだ!という子にはこちらを薦めます。

英文法のトリセツシリーズ

英文法のトリセツ ~とことん攻略編
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英文法のトリセツ 中学レベル完結編
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こちらは、ちょっと英語得意な子向けですね。成績が中位~上位の子向けです。いちばんこの記事を読まなさそうなそうです。危機感も無ければ、向上心もなかなか湧きにくい層ですから…。自分は英語ができる、または普通と思っている。この層が高校にはいると一番危ない。一気に英語が苦手になるんです。とくに愛知県では文法に対する授業は公立中学校では皆無なため、高校の授業についていくことはできません。気づいたら英語苦手、というのがこの層です。さてこちらの本は、体系だてて文法を学ぶのに適しています。読み物としてもなかなかいい。基本にカエルでは確かに文法の周辺事項が弱いため、基本的な文法以外にも気を配れる余裕のある生徒にはこれを薦めたいですね。またSVOなどという言葉も出てくるため、かなり高校寄りの学習内容です。(SVOなどの解説は詳しいので心配いりません)ただそれ以外にはできるだけ文法用語を使わないように、使わないようにというなかなかな親切な心遣いでいい感じ!です。一冊が太いので本が嫌い、もしくは読書習慣がない子は向いていませんし、絵はほとんどありませんが、軽妙な語り口でスラスラと読むことができ、あまり量は感じません。また、誤答例を示してくれるのでむしろ「教える側」が勉強になることもしばしば。生徒がどこで勘違いしているのかがよくわかります。「一つの文章に動詞は一つ」などを染み込ませてから準動詞の説明に入るので、みんなが苦手な不定詞、動名詞なんかもすらすら行けます。割と網羅しており、愛知県の公立校入試はこれでお釣りきます。あとは教科書の会話などのKeySentenceを暗唱すれば高得点間違いなしです。逆に愛知上位私立(滝・東海)だとちょっぴり厳しいなぁって思います。演習量たりないから、最高水準問題集とかで底上げしたほうがいいかな?一言で言うとこんな参考書

カエルに似てるけど、より実践的で絵がない。高校の方法を取り入れているけど文法用語は極力なし。到達レベルは結構高く馬鹿にできない。(三冊やれば)

文法用語を使わないというのが最近の文法書の流行ですが、これには弱点もあるんです。たしかに入り口としては、文法用語をなくしたほうが勉強はしやすいでしょう。しかし、これは生徒のためにはならないことも多いです。文法用語を勉強せずに「文法を勉強した気」になってしまいます。つまり出口としては「英語アレルギーを取り除く」ということであり、これだけで受験を戦えるわけではありません。文法用語を知らないとどうなるか、高校に入って授業についていけなくなります。自分で勉強できなくなります。高校の授業は文法用語がバンバン出てきます。

このifの前にあるaskは他動詞だな。askはSVOの第三文型をとるのでもしif以下を副詞節として考えると、askの目的語がなくなってしまい不完全文となる。今回はaskを含む文が主文であるため、関係代名詞の可能性もないので、if節は名詞として解釈し、目的語として捉えよう。するとこの場合、ifは名詞節となる。ifは名詞節では『~かどうか』というように訳すといいので答えは…

なんてことない初歩的な説明ですし、むしろめちゃくちゃわかりやすいですし、ほんとに丁寧な説明だと思います。でも文法用語が入っていないと「先生の授業はわからない」となってしまいます。せっかくの授業の価値がわからず、先生のせいにしてしまう…。進学校と言われる高校でもよくみられます。そして予備校系の講師が書いた怪しげな本に手を出して、できるだけ文法用語に触れないように勉強をすすめるのですが、結局、どこかで文法用語には触れることになります。学校でも、問題集でも、説明は文法用語が使われているからです。模試の解説も文法用語は使われています。市民権を獲得しているものにはそれなりの理由があるのです。

文法用語は絶対に必要です。覚えていれば同じ時間勉強しても何倍もの効率となります。中学生までは文法用語はいいですが、高校生以上であれば文法用語から逃げることはしないでください。この本のあとに英語総合フォレストを絶対にやってください。基本にカエルも同様です。

英検2級も視野に入れてる。本当の英語力をつけたいエグゼクティブな中学生。

学校では満点連発。模試でも偏差値70越え。英検三級なんか視野にないぜ、中学在学中に英検2級目指してやるぜ!という、もはや英語を学ぶことが勉強ではなく趣味になってしまっている中学生諸君。

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最後に英文法123PLUS。鬼畜すぎると有名なこの本です。「SVOCなんて当たり前、お前ら分かるか?分からない?ついてこれる奴だけついてこい!」という独走状態の参考書。おかげさまで周回遅れ多数。解説も荒いし、おいおいどんなドSな参考書なんだよ…という感じです。また高校の文法の範囲も「ほれ!こんなもんもあるぞ、ほれ!まだ食えるか、若いなぁ!ほれ!」という文法のシャワーを浴びるがごとく提供してくれます。「英語が得意」だと思っていた多くの中学生がバレないようにシャワールームで泣くことになるでしょう。「これが全国か…俺は井の中の蛙だった…なんて狭い世界で生きてきたんだ…。」井の中の蛙、大海を知らず、されど天の高さを知る、奮起して一気に頂上を目指すかもしれませんね!このレベルがこなせるのは帯に書いてあるように「中高一貫校に通ってる」「トップ高校を目指している」レベルで間違いない…。っていうか3割が高校の内容ですし。じゃあなんで紹介したのか。

それは教える教材としては最適だからです。「家庭教師をしているけど教材は何にしよう」だとか悩み多き「教える側」には朗報です。ご自宅でお子様を指導されてるお父さん、お母さんのなかで、英語がわりと得意であるなら一緒に進めていくのもいいかもしれません。その際は「英語総合forest」を横に置きながら勉強進めてみてください。中学生にして高校生の文法力が身につきます。今回うちの塾の新中三生の「トップレベルクラス」の新学期準備講習で使ったのはこの教材でしたが、反応はとてもよかったです。かなり解き甲斐のある問題が並んでいます。繰り返しますが、本当に解説が{自粛します。お察し下さい}という状態です。別売りで問題集も売っているんですけど、これに加えて、自習用の読み物系の教材が待たれます。独学ではほんと難しいとおもいますよ。ちなみに問題集はTop of the Top、超難関校、オーイエス!

弊社では問題をレベル分けして、これは英検2級、これは高校標準、のように分けて使いました。とてもいい教材ですが、講師側の力量が問われるでしょうね。大学入試の指導経験がある講師にとってはこれほど良い教材はないと思いますが、アルバイトの講師の方や学生講師さん、またいままで高校入試までしか指導経験ないよ、という先生がたにはしっかりと研究をしてから採用していただきたい逸品です。

 

他の追随を許さないとっつきにくさ。「精神と時の部屋」レベル。やりきればサイヤ人へ進化。カスタマイズしないとお互いアンハッピー。自習には向いてない。授業用の教材としてどうぞ。

これができちゃう子にとって愛知県公立高校入試なんて屁の河童なんだとおもいますので、ここはぜひとも東海高校や滝高校などの上位私立も視野に入れて欲しいですね。東大、京大、国公立医学部などに向けて中高一貫校はもう準備を始めています。愛知県公立高校ではもちろん満点を目指し、プラス高校の学習も進めていってください。周りに阿ることなく、高校入試なんてひとつの通過点としてさらなる飛躍を目指してください。

まとめてみましょう

ではまとめてみますね。今回は難しさ、ではなく「とっかかりやすさ」と「網羅性」で二軸ご用意いたしました。「難しさ」ってよくわかんないですもんね。偏差値もよくわからない。その子の個性にあったものをやればいいのにーという小さな抵抗です。kyozaiこちらをご覧いただければ、だいたいどの参考書がどのレベルなのか分かっていただけると思います。また、どんな層に向いているか表にしたのが次の表です。kokuban赤いチョークが向いていると思われる参考書。黄色のチョークはちょっとおすすめの参考書。白チョークはやらないほうがいいと思う参考書です。参考にしていただければ、と思います。本気になれば、成績が上がるのはすぐそこですよ。みなさんorみなさんの生徒さんが英語が楽しくいっぱい勉強できることを応援しとります。え、でもなんで塾の先生が自習用の教材を薦めるかって?そりゃあれですよ、本だけではカバーできないところを授業でやっているからですよん♪ははは。ぜひとも成績のばしちゃってくださいな。それでは。


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