アリバイ作りはやめにしよう-受験生ココロエ
夏期講習が終わった!
夏期講習が終わりました。
僕が見た、たった四日間で
驚くべき成長を見せた子もいれば、
あまり成長しなかった子もいます。
そりゃそうなんだけど。
英語が怖くなくなったといわれると嬉しいですね。
担当したのは各中学校三年生成績トップレベルの志願者たち。
で、学校とは全く関係ないことをやりました。
内申点はいいのに、模試や実力考査が苦手、
という子が多かったので実力をつける訓練をしました。
そこでおもろい結果が出ました。
スタートラインが同じでも…
学校の英語では全く歯が立たないことやりました。
だから、復習がすべて、です。
みんな貯金がゼロから始まっています。
そんな中、かなり点数がばらつきました。
確認テスト、取れる子はほぼ9割取っています。
平均点が60点ぐらいなのでこれは凄いですね。
逆に全く手が出なかった子もいました。
同じスタートラインで、同じ指導なのに、
なぜこうも変わるのか。
繰り返しますが、彼らの成績はトップクラス、
学校のテストなら楽勝です。
わかった!と帰っていくけど…
理解してないのに進むからだ!
というご意見もありそうですが、
実は毎回の授業の前に
前回と同じ問題を解かせています。
授業の終わりにまたおなじ問題を解かせます。
定着させるためと理解度のチェックのためです。
曖昧なところがあればそこで一緒につぶします。
そして徐々にレベルを上げていきます。
その日はみんなよくわかった!と帰って行くのです。
次の日もよくわかった!と帰って行くのです。
彼らはまじめに復習をしてきます。
が、講義の最終日のテストでは、
大きく点数が開くのです。
そこに「思い」はあるか
なぜか。
それは目標が具体的かどうか、
または思いが強いかどうかでしょう。
塾に来てるのか、
英語を克服しにきてるのか、
その違いです。
前者は
「先生、宿題ですけど
何回復習すればいいですか?」
と聞いてきます。
しかし後者は
そんな時間があるなら、
「ここの名詞ですが、
目的語だと思うんですが違いますか」
と聞いてくるんです。
先生のために宿題を「してあげてる」子と
自分のために宿題を「する」子。
前者は時間が終われば(自分が疲れたら)「塾」は終わりです。
でも後者は今日のテーマを理解するまで自分の中で「塾」が終わらないのです。
だから努力の仕方が違ってきます。
学校レベルでは見えなかっただけで、
重い負荷をかけてやれば「思いがあるかどうか」は
一発で分かってしまいます。
砂浜にさらさらと書いても
波がさらっていってしまうように、
短期記憶ですぐ忘れちゃう子もいれば、
「それではいやだ!
なんとか岩盤に刻み込もう」と、
短期記憶から長期記憶に変えていこうと
努力する子もいます。
同じ記憶でも心がけでずいぶん定着度は変わります。
それぞれの一生懸命
復習といっても問題を解き直すだけの子もいます。
彼らは勉強のアリバイ作りをしていることに
気がつきません。
「やってはいるんですけど…伸びないです」
という子たちです、結構多いんです。
文句を言われないようにアリバイを作っているのです。
今回は敢えて声をかけませんでした。
テストでギャフンとならないと、
この言葉を受け取る気持ちになってくれませんから。
変わりたい、と思った時じゃないとなかなか届きませんね、心に。
ちなみに一番高い成績の子は、
復習という言葉にこだわらず、
似たような問題を自分で探してやってました。
お前なんでそこまでやるの?と
不思議がられるぐらい頑張ってました。
アリバイ作りからの卒業
僕は授業の最後にこう言いました。
「一日終わった後に、振り返ってごらん。
今日何をしたか。
塾に行った?何時間勉強した?
伸びないね、それじゃ。
今日はこれをマスターした。こう言ってみよう。
一日一個で十分。言えない日もある。
でもまずそうやってアリバイ作りから卒業しよう。」
自分にもそう言い聞かせながら、授業を終えました。
言い訳のために行動するのは誰のためにもなりません。
この子たちが卒業するまであと半年。
姑息的なテクニックではなく、
根本的な心構えをゆっくりと教えていけたら、
と思います。
生徒にはほんといろいろ教えられます。
足りないなりに先生、がんばるわ。
まずは自分をもっと変えないと!ガンバろ!