半田高校附属中の入試結果のご報告
皆さん、こんにちは。レッツの平林康基(やすき)です。
まず、レッツの指導にご理解いただき、信頼してくださっている皆様に心より感謝申し上げます。
また、レッツに興味を持っていただき、このページを御覧頂いている方もありがとうございます。
さて、レッツでは合格実績の公表を原則行わない方針をとっています。それには、次の3つの理由があります。
①受検をした一人ひとりに、それぞれの物語があります。私達は一人ひとりの努力を知っています。その努力を、数字という記号に置き換えることに強い抵抗を感じます(数字ではなく、「合格体験記」のような形でお伝えできれば、と思っています)。
②合格者数や合格率といった数字は、前提が異なれば意味が変わります。合格者数は基本的に受験者数に比例します(レッツの受検コースは24名が定員です)。また、レッツでは入会テストを行っておらず、生徒の受け入れに学力での制限を設けていません。そのため、入塾テストを行っている塾との合格率の比較は意味がありません。
③私たちが目指しているのは合格だけではなく、その先にある「子どもの未来の幸せ」です。合格実績を打ち出して集客することは塾という性質上、仕方ないこととは理解しています。しかし、塾同士が合格実績という短期的なゴールで競うことによって、子どもたちも短期的な競争に巻き込まれることになります。その競争には加わらないこと自体がレッツという塾の存在意義にもつながると考えています。
しかしながら、まったく公表しないことで、保護者の皆様に不安を与えてしまうこともまた事実です。そのため、最初で最後になるかもしれませんが、半田高校附属中の入試結果をお伝えすることにしました。
受検で努力を重ねてきた生徒や保護者の皆様には大変失礼とは存じますが、どうかご容赦いただければ幸いです。
また、レッツの小6生には伝えていることですが、合格は成功ではなく、不合格は失敗ではありません。成功か失敗か、それを決めるのはこれからであり、成功とするためには、未来に向けて一生懸命努力していく他ありません。
結果をご覧になる皆様も、どうか、努力した生徒や、それを支えた保護者の方々への敬意をもってご覧いただくよう、何卒お願いいたします。
レッツが公立中高一貫校受検のコースを開いている理由
そもそも、レッツが公立中高一貫校受検のコースを開いている理由は、受検勉強を通じて生徒たちが一生ものの「財産」を得られると信じているからです。その財産とは、実社会で求められるスキル、“学び”への姿勢、高いレベルの“当たり前”の3つです。
実社会で求められるスキル
公立中高一貫校の適性検査では、単なる知識だけでなく、それを応用した処理力、思考力や判断力が試されます。また、二次検査の面接では、表現力が求められます。これはまさに、実社会で求められるスキルそのものです。また、結果的に高い学力が得られるので、中学校や高校の勉強もスムーズになります。
“学び”への姿勢
受検勉強は、単なる知識の詰め込みではありません。特にレッツでは、日常生活や社会と結びついた学びを大切にしています。
例えば、「ハイブリッドカーはどうして燃費がいいのか?」「なぜ山梨県のぶどうはおいしいのか?」といった日々の疑問が、子どもたちの学びの起点になり、好奇心を育み、前向きに学ぶ姿勢が身についていきます。
これからの社会は、AIの発達などによって目まぐるしく変化していきます。その変化を楽しめる姿勢は強力な武器になるはずです。
高いレベルの“当たり前”
受検勉強は決して楽なものではありません。最初は大変に感じることもあるでしょう。しかし、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨することで、諦めずに努力を続けることができます。そして、努力することが“当たり前”になり、自然と高いレベルの学びや行動が身についていきます。
この「努力が当たり前になること」こそが、受検勉強を通じて得られる最大の財産です。
クラスの成績推移
入試結果の前に、受検クラスの「愛知ぜんけん小学生模試」の成績の推移を示します。こちらも数字ではありますが、一回限りの入試結果よりは参考になりやすいものです。
受検勉強を始める前には他塾と比較して学力が低かった生徒たちが、着実に学力を伸ばしてくれたことが良く分かります。
「半田高校」の合格ラインの偏差値55程度(「愛知ぜんけん小学生模試」は中学生の模試より少し偏差値が厳しく出ます)をひとつの目標として置いていますが、最後の模試では24名中15名が偏差値55(54.5まででは17名)を越えています。偏差値60も8名が越えてくれました。
レッツでは、学力が高い低いにかかわらず、努力が報われるように、頑張りたいと思えるように授業をしています。生徒たちや保護者の方々とのコミュニケーションでも、それを一番大切にしています(キーワードは「主体性」ですが、それはまたの機会に記事にしたいと思います)。
入試結果について
さて、2025年度の半田高校附属中の受検結果をお知らせします。
全体の受検者数は395名。そのうち最終合格者は80名。倍率4.9倍という狭き門でした。
レッツ生は24名が受検しました。
レッツ生/受検者全体(レッツ生の割合)
・受検者数 :24名/395名(6.1%)
・一次通過者:13名/170名(7.6%)
・最終合格者:9名/80名(11.3%)
合格した生徒の中には、他塾の入塾試験に不合格だった生徒や、夏休みから一念発起して受検勉強をはじめた生徒もいます。
そう考えると、レッツが入会テストを設けず、生徒の可能性を広げる場であり続けたことに、改めて意義を感じます。
また、合格には届かなかった生徒たちも、本当に素晴らしい努力をしてくれました。彼ら彼女らは学力だけでなく、「実社会で求められるスキル」「学びへの姿勢」「高いレベルの当たり前」をしっかりと手にしてくれました。
例えば、開講当初のクラスで一番偏差値が低い生徒は偏差値37.2でしたが、最後の模試では偏差値55.3まで伸びました。受検では涙を飲みましたが、学力も人間性も成長してくれた2年間だったと思います。
また、先日、面接で不合格となった別の生徒に「合格できなかったけど、受検したことは後悔してない?」と尋ねました。
「圧倒的に受検してよかった!」とはっきり答えてくれました。「受検に挑戦しなかったら、こんなに頭良くならなかったし、新しい友達もできなかったし、悔し涙も流せなかったから。」そう理由を続けてくれました。この生徒はきっと、これから不合格を成功に変えられると思います。
この子たちだけではありません。大きな挑戦をした、すべての生徒を心から誇りに思います。
また、レッツを信じて、生徒たちをサポートしてくださった保護者の皆様にも改めてお礼申し上げます。